2017年10月22日

大怪獣コトバモドス/Ponkotsu Factory(ぽんこつファクトリー 製作ノート①


・大怪獣コトバモドス初版

仕事がひと段落しまして、ある程度時間が取れることがわかりましたので、ゲームマーケット2014春に申し込むことにしました。1/28が申し込み締切日でしたのでそのくらいの時期に決断したということです。その時点ではどんなゲームにするかはノープラン、サッカーのゲームが作りたいなと漠然と考えていました。ドイツゲーム歴は7 年程度でした。

そこからあーだこーだ試行錯誤を繰り返してみるもののサッカーゲームは出来上がらず、カタログ入稿期限である3/20が近づいてきました。 3/10だったでしょうか。これはまずい! 完成されられるものへの方向転換が必要であると感じました。

言葉を扱う仕事に就いているためワードゲームであれば、まともなゲームとしての着地が可能だろうという確信がありました。ですから、コトバモドスはあまり志の高くないゲームということになります。

ワードゲームに舵を切ってから一週間でゲームはほぼ完成しました。言葉で行うウボンゴということで、ワードウボンゴとしてカタログを入稿しました。ただもちろんウボンゴという名称を使用することは問題がありますので、後に大怪獣コトバモドスと改題することになります。


さて、本題でありますところのゲームシステムの成り立ちについてご説明差し上げようかと思います。

ゲームコンセプトは言葉で行うウボンゴです。"9枚の文字を組み合わせて3 つの言葉を作りいち早くウボンゴと言うか"そういうゲームです。私はそれが面白いと思いました。ウボンゴもそうですし、ハイパーロボットもそうですし、ラミーキューブにも似たようなところがあるのではないでしょうか。いずれも大好きなゲームです。

ですから、カタログ入稿時点では「答え合わせ」はありませんでした。文字タイルが矛盾なくカチッと言葉になっているわけです。それだけで気持ちがいいじゃないですか。実際の答えと合っているかどうかというのはあまり興味がありませんでした。

話が少々前後しますが、ワードウボンゴのコンセプトを実現するにあたって課題は、"どうしたら解のある出題ができるか "でした。たとえば、ハイパーロボットであればどういう配置になろうとも手数を多くすればそれは解けるはずです。また、ウボンゴにおいては、あらかじめ使用タイルと枠が決まっていてどうやっても解けないという問題はないわけです。

では、ワードウボンゴにおいてもウボンゴのようにお題カードを用意して、各自に配ってということが可能かというとそれは現実的ではありません。カードに9文字の文字が書いてあって、場にある文字タイルからその 9文字を見つけるのが大変手間です。その部分を探し物ゲームとして組み込んでしまうという手もありますが、私自身がそういった単純なピックアップを競って行うということに面白さを感じませんので、これはボツにしました。

かといって、"ランダムに配った9 枚の文字タイルを組み合わせて3つの言葉を作るゲーム" にするわけには行きません。配られた 9枚の文字タイルで3つの言葉ができる保証がないためです。文字ごとに枚数調整を行い、言葉を作りやすくはしているものの、それでは解けなかったプレイヤーを納得させることはできません。

解のある答えにする必要がある。しかし、お題カードは使えない。まともなゲームにするためにはこの部分の解決が必要でした。

解決方法は、聞けばとてもシンプルで単純なものです。プレイヤーに問題を作らせることにしました。

25枚の文字タイルをついたての裏に取り、そこから3文字の言葉を 3つ作ります。その9枚の文字タイルを裏向きにしてごちゃごちゃっと混ぜてしまえば「問題」の出来上がりです。さらにこれを早作り競争とすれば、問題作成を作業ではなく、ゲームとして楽しむことができるだろうと考えました(ただ問題作成に慣れないうちは、この早作りボーナス点のルールはゲーム参加へのハードルになってしまうので、省くことが多いです)。

ちなみに、ここで問題が作れないとゲームがストップしてしまうので、どうしても25枚の文字タイルでの作成ができない場合は場に余っているタイルを取っていいということにしています(が、これは説明書には書いてありません)。 25枚あれば3つの言葉を作れることは間違いないので、明確にその部分に対する補足はしていません。しかし、得手不得手は人それぞれですので、そのような救済措置が必要なことはあるでしょう。また、そういった救済措置の許容と早作りのゲーム性の相性が悪いので、早作りボーナス点ルールを使用しないというのも理由としては正しいものです。

さて、長くなってしまいましたが、プレイヤーに問題作成をさせることで解のある出題が可能となり、ワードウボンゴはほぼ完成となりました。そして、カタログを入稿しました。

その後は萬印堂の入稿締切である4月下旬までにアートやルールライティング、ルールの詰めをやっていくわけです。

前者は置いておいて、ルールの詰めの部分の話をします。


前述したようにこの時点では、「答え合わせ」がありません。単純に早く解いたら高い点がもらえる。何が答えだったかは関係なくとにかく矛盾なく言葉ができていたらそれでいいというルールでした。これは解けた場合には問題ないのですが、解けなかった場合にそのプレイヤーは答えを知りたがります。本当にこれで3 つの言葉が作れるのか信用ならないというわけです。だから、問題作成の際に物言いがついた時のためだけにこたえをメモしておかなければなりません。

しかし、これは面倒です。人は正当な理由なく行われる作業に苦痛を感じるものなのです。自分はちゃんと3つの言葉を作って渡しているというのに、回答者が解けずに納得いかなかった場合に備えて答えをメモしておかねばならない。あまりいいモチベーションとは言えません。では、メモせず覚えておけばいいではないかという意見もあるかと思いますが、テストプレイで 2人に1人は自分の作った言葉を忘れてしまうという結果が出ましたのでやはりメモは必要です。

意味の薄いメモだから面倒に感じる。では、メモをすることに意味をつけましょう。答え合わせをすることにしました。答え合わせをして、作った言葉と答えが一致していれば点数が与えられる。こうすれば毎回メモを公開して、点数の確認をしますので、メモをする意味が強くなります。こうして、問題作成→         問題回答→答え合わせ、という3段階のゲームとなりました。

これでゲームは完成しました。当初のワードウボンゴからは少し遠いところに来てしまいましたが、コトバモドスとなったことで、問題が回答者によって違う言葉に組み直される答え合わせの際の意外性や、作成者の作りそうな言葉を予想する楽しさなど、単に問題を用意する役割だけではなく人と人とが遊ぶ意味のあるただのパズル以上の面白いゲームになりました。


ゲームマーケット2014春(2014/6/1)の販売個数:80個くらい。残りの20個は自家通販で一週間で完売。

新作評価アンケート:7位

http://www.tgiw.info/2014/07/gm2014s-enq_result.html



なお、ワードウボンゴのコンセプトはアプリ版大怪獣コトバモドスで実現しています。出題をコンピュータに任せて、文字タイルもスマホであればただそれを表示するだけで用意が可能です。

これはただひたすら問題が降ってきてただひたすら矛盾なく3つの言葉を作り続けるゲームです。これはコトバモドスのゲームの面白さの本質を抜き出したアプリでこれはこれでもちろん面白いのですが、人と遊ぶ面白さとは別物であるなぁと感じるところではあります。


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ichinenjumirai at 09:17│Comments(0)大怪獣コトバモドス 

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