2014年12月

2014年12月19日

ボードゲームを作ってみよう(実践編)

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この記事は、
Board Game Design Advent Calendar 2014 の第19日目の記事として書かれました。

・はじめに
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。「大怪獣コトバモドス」を創作いたしました一年中未来の彼葉と申します。これから戯言をわらわら書いていく所存でありますので、寝言は寝て言え派の聡明な皆様はさささーと撤収なさることをお勧めいたします。時間を無駄にした! などの苦情をいただいても、「時間を無駄にできる幸せ!」やら「はたしてこの世に有益なことなどあるのだろうか」やら「すみませんでした」などとしか返すことしかできません。
 
・戯言
ボードゲームデザインの話というわけで俺も抽象的なことをかっこよく書きたいぜ! と思ったんですが、それは困難を極めた。なんせ一つしかゲーム作ってないわけなので、積み重ねたノウハウとかないわけです。ゲーム理論とか学んでるわけでもないので、アレです。語る系デザイナーじゃないわけです。むしろおよそデザイナーといえる代物でもないのです。じゃ、なぜぇエントリーしたのかという根本的な疑問及び批判が出てくるところでしょう。そうでしょう。そうでしょう。ただ往々にして創作活動というのは、できないことをできると思い込んでやってみるという行動力が必要なのです。それを私自らがしてみせるというパフォーマンスなのであります。で、なんか良さげなこと書いてみたんですがうまくいかなかったです。やっぱりみんなすげーぜ。
さて、そろそろ本題いきますか。このままぐだぐだ語るだけじゃないんだよ。一応ボードゲームデザインのアドヴェントカレンダーだからね。自分なりのやり方でやってみますよ。

・対象
この記事はボードゲームを作るのって興味あるけどー、でもー、難しそうだしー、どうしよっかなーみたいなデザイナーをふわっと志しているデザイナーの卵たちにお送りいたします。是非この記事を参考にして、ゲームを作ってみてください。そして、出来上がったゲームが面白くないことに絶望し、面白いゲームを作るデザイナーに尊敬の念を送ってください。ここまで読んでしまった対象じゃない皆様お疲れ様でした。このように何をどのような順序で書くかというのは大切なことなのです。ルールライティングの基本であります。
 
・目的
「とにかくボードゲームをつくる」
1から8まで指導しますので、必ずゲームを作れるようになります。一緒に頑張りましょう! その実、頑張るのはあなただけです。
 
・本題
さて、本題ですよ。上の方を読み飛ばした聡明な皆様こんにちは。一年中未来の彼葉と申します。抽象的なかっこいい話ができないので、具体的な話をします。今回は建物建設ゲームを創るぞ! さて、創る気になりましたか?まだですか?なんかテーマは古代ローマのような現代じゃない舞台がいいって聞いたことあるよ。じゃ、そろそろいいですかね。
気持ちの準備ができたら今度は実際に必要なものを準備しましょう。建物建設ゲームに必要なものは何か。建物カードでしょう。別の方法もあるけど、とりあえず王道をなぞってみるというのはすべての創作の始まりだって誰かが言ってた。 
以下箇条書く!
 
建物建設ゲームの作り方。
準備
建物カードに建設資源コストと効果を書きます。
建物カードの効果は資源を得られるものにするといいでしょう。
建物カードをたくさん用意して山札にします。
おしまい。
 
もうこれで大体完成です。
あとはその建物カードをいつどこでだれがどうやってなんのために使うのかを設定すればいいだけです。
一つ具体的にやってみましょう。
いつ?→自分の手番にカードを1枚山札から引き
どこで?→自分の前にある建設カード置き場で
だれが?→自分が
どうやって→建設資源コストを支払って
なんのために→建設カードを建てて効果を得るために
建設カードを使う。

最後に終了条件及び勝利条件を設定します。
終了条件→誰かしらが10個の建物カードを建てた時
勝利条件→最初に10個の建物カードを建てること
ルールが完成しました。

あとは、ひたすらコストと効果のバランスを取るために(もしくは崩すために)テストプレイを繰り返すだけです。
お疲れ様でした。(ちなみに上記のルールだと初期手札と初期手持ち資源も必要)

で、一旦作ってみてほしいんです。
面白かったですか?面白かったなら良かったです。是非ゲームマーケットに出展してスペシャルサンクスに載せてください。
つまらなかったというあなた! なんか噂では建物建設ゲームは建てるという行為自体が楽しいから鉄板やでと聞きました。それでもつまらないなんて、不思議ですね。プレイヤーの楽しむスキルが足りてないんじゃないでしょうか。そうでもないですか?なんか風の便りで聞いたんですが、面白さってのは新鮮さと近い意味合いがあるらしいですよ。つまり、今回作ったゲームは、どこかでみたことのあるようなプレイ感で新鮮味がないということかもしれませんね。じゃ、新鮮味を加えましょう。言い忘れてましたが、デザイナーの仕事ってここからなんです。
 
・本題その二
資源払って建物カードを出すって新鮮味がないですね。じゃ、資源を手札にしたら新鮮かも。手札を捨てて建物カードを出すんです。→サンファン
なるほど、建物カードに資源としての特性を持たせ、一枚のカードに複数の使用法を用意するというのはいいな。じゃ、4つの使用法を付加してみよう→ローマに栄光あれ
いや、逆に建物カードから資源を得るのではなくて、ボードを用意して、資源を得られるのを早い者勝ちにしたらどうだろう→ケイラス
ボードを用意して、資源を得られるのを早い者勝ちにするというのはいいな。資源はラウンドを経るごとに溜まっていくというのはどうだろう→ルアーブル
ボードを用意して、資源を得られるのを早い者勝ちにするというのはいいな。いっそ建物縛りはやめて、柵立てたりや家を増築したりして自分の箱庭を充実させるのはどうだろう→アグリコラ
資源を得たり、建物を建てたり、というアクションを各自が秘密裏に行って、それをうまいこと邪魔できるようにしてそこに駆け引きの面白さを持たせたらどうだろう→あやつり人形
建物カードを山札から引くのではなく、1枚ずつドラフトしていくというのはどうだろう→世界の七不思議

もうおわかりだと思います。これらの傑作たちって今日お話した手法で作られてるんですよ。新鮮さのない部分をちょっと変えてるだけ。(もちろんデベロップをちゃんとしてるからこその面白さでもあるわけですが)
そんな完成されつくしたゲームの話じゃてんでピンとこないぜという人のために、一つやってみましょうか。
じゃ、今回は手番の最初にカードを1枚山札から引くというのを、右隣の人から1枚貰うに変えてみますね。ここのギミックをちょっと考えてみましょう。漠然とでいいですよ。ただのアイデア出しです。
*貰う際に賄賂を渡せばいいカードが貰えるってのはどうだろう?
*軍事パラメーターを用意して、それを比べて高かった場合は好きなカードが選べるというのはどうだろう?
*ランダムで1枚貰うんだけど、外れカードを引くとペナルティというのはどうだろう?同じ建物カードを持っていれば、それを建てられるというのはどうだろう?最後にペナルティカードを持っている人が負け。
 
と、一個変えただけで色々辻褄を合わせるためのシステムが閃くじゃないですか。それを繰り返していれば面白いの作れるわけですよ。いつかは。
閃かないという人は基本事項を一つ変えるというのを何度も試みて、自分の脳にいろんなきっかけを与えてやってください。
僕ね、100%成功する雨乞いの話好きなんですよ。やっぱそういう霊力ってすごいですよね、じゃなくてアレです。雨が降るまで踊り続けるんですって。むしろその気力がすげぇ。

・おわりに
どうもここまですっ飛ばしてとりあえず結論だけ読もうと試みた聡明な皆様こんにちは。一年中未来の彼葉と申します。ちょっと飛ばしすぎです。本題あたりから読んだらいいんじゃないでしょうか。
おしまい。

明日は「Studio GG」というサークルで『開拓王 The King of Frontier』を販売されているShunさんがなにかしら書くようです。この人もカレーさん同様マジック出身のデザイナーさんですからね。きっとわかりやすくてかっこよい記事を書いてくれるものと思われます。楽しみですね!


ichinenjumirai at 04:40|PermalinkComments(0)コラム