2014年08月13日

トリックテイク未経験者に対して何を勧めるべきか~指針と行動~

a1180_010000
世の中には様々なジャンルのゲームがありますが、今回はトリックテイクについて取り上げます。
トリックテイクもしくはトリックテイキングゲーム、そして略してトリテと呼ばれるこのジャンルは、往往にして面白さがわからないと言われることがある一方で熱烈なファンもいるという不思議な立ち位置にあります。ここで、注目すべきは、つまらないではなく面白さがわからないと言われているいう点です。これは単につまらないを婉曲的に表現しているのではなく、つまらないと言い切れるほどゲームを理解出来てないような気がするという遊んだ人の意識の表れなのではないかと思うのです。

では、なぜゲームを理解出来ていない感が生まれるのか。それはトリテの直感的ではないゲームシステムによるものではないかと思います。それは、具体的にはマストフォローというシステムによって生まれる以下の二点です。

一つ目は、出したいカードを自由に出せないことです。ゲームとは意思決定の連続であるという言われ方もするくらいですから、トリテにおける出したいカードを出すことが出来ないシステムというのは遊ぶ人にとって大きな違和感、さらには遊んだ感の欠如に繋がるんですね。半自動的に勝者が決定するよう感覚が出てくるのであります。
二つ目は、リードのままならなさです。一つ目では出したいカードが出せない違和感に触れましたが、ではリードの時はどうでしょうか。リードの時は何を出してもかまわないわけです。では、そこでゲームを遊んでいる実感が得られるかというと、実はそうではありません。各スートにおいて必ず勝てるカードは1枚しかありませんし、切り札を出されればトリックは取れません。だから、リードで何を出してもいいという状況だったとしても、それでトリックを取れるかどうかはほとんど予想ができないというわけであります。どんなカードを出しても結果が予想できないとすれば、そこに意思決定の余地はあるのでしょうか。

と、いうわけで、出したいカードは出せないし、出したいカードを出しても結果が読めないという二点によって、プレイの指針が立たず、勝っても負けても自分の意思決定の結果だという実感が持てず、面白さがわからないという結論になるのではないかと思います。

さて、本題です。トリテ未経験者には、見通しが良くて、自分の意思決定がゲームに反映されるようなものが良いのではないかと思います。
どんなゲームシステムであればそれが実現できるでしょうか。

・フォローの形式:マストフォローorメイフォロー
マストフォロー
意思決定という意味ではメイフォローの方が良さそうだが、大半のトリテはマストフォローであり、それを前提とした手札の舵取りがトリテの面白さだと私は思うので、トリテの本質を伝える意味でマストフォローを選択したい。

・目標取得トリック数:ビット制or固定制
固定制
手札をみて判断というのは、経験がないと難しいと思います。

・山札:配り切りor配り切らない
配り切り
配り切りであれば、最高値のカードは勝てるという理屈によってプレイの指針が立つ。

・切り札:ありorなし
なし
切り札があることで、計算通りにいかないことが多々ある。見通しを良くするという意味で、なし。

結論
スリートリックス
上記の条件を満たしていて、他の追加ルールがない。4人限定という点だけがマイナス。

次点パリティ
スリートリックスとの違いは得点計算の方法だけ。こちらは対応人数が広いが、1トリックで大きく点数が変わってしまうので、スリートリックスよりも方針が立てづらい。

次々点ハーツ(ブラックレディ)
上記の条件を満たしてはいるが、トリックを取らないというのが直感的ではないこととハートブレイクのルールがあることがマイナス。ブラックレディであれば、ハートブレイクはないがパスがある。

トランプに限定したつもりはありませんが、プレーンなトリテを探した結果としてこうなりました。


ichinenjumirai at 18:00|PermalinkComments(4)コラム 

2014年07月23日

思い出の一枚(マジックザギャザリング)

僕がマジックを始めたのは中二の時で、テンペストブロックの頃でした。当時は大人のゲームといった印象で、キラカードじゃない渋いかっこよさに惹かれるお年頃にぴったり嵌ったわけです。
最初に買ったのは、テンペストのスターター。箱を開けると1枚目に鎮座ましますのは「ラースのドラゴン」。
4838

超かっこいいんですよ。やっぱね、大人ぶっていてもドラゴンへの憧れってのは男子として誰もが持っているものでありますから、これにはトキメキました。
なんで早速赤デッキを作ってみるんですが、まぁなんというか「弱い」もとい「使いづらい」んですね。残念ながら、トレード用のファイルに収納されることになりました。でも、かっこよいのです。これが思い出の一枚です。今でもマジックで最も好きなカードといったらこの「ラースのドラゴン」を推しますね。

さて、立川にロータスというマジックショップがあって、当時の私はそこへ時間を見つけては通い、対戦にトレードにと勤しんでおりました。
トレードってね、怖いんですよ。自分なりの価格を決めてトレードするんですが、自分が思う価格とロータスで売っている価格と他店で売っている価格に違いがあるんです。だから、僕のこれとあなたのこれを交換して下さいって言ったら、いやいや釣り合わないでしょ!これいくらだと思ってんの?何々店だったら何々円だよ?みたいなことを言われるわけです。
みんながみんな高圧的な態度じゃないですが、中にはそういう人もいて、そうして交渉が決裂するともう二度とお互いに声をかけないということになります。

で、その交渉決裂した人のうちの一人を仮にAさんとしましょう。Aさんは、3.4つ年上です。高3か大学生ですね。私は中3でした。Aさんとは交渉決裂以来数ヶ月は、絡みがなかったんですが、珍しくその日はAさんがトレードを持ちかけてきたんです。私もトレードのいろはを学んだことや、相手がAさんなので顔色を伺いながら交渉を進めたこともあり、めでたくトレードが成立しました。ちなみにラースのドラゴンはトレードファイルには入れていましたが、トレードには出していません。お気に入りなのでね。
で、交換成立したのはいいんですが、Aさんがスリーブごとくれっていうわけなんです。確かにスリーブの1枚や2枚取り出して返すのも手間だというのはわかるんですが、それでも当時の私はケチでした。Aさんのカードはスリーブに入っていなかったので、僕のは返して下さいと主張。Aさんはいいじゃないかスリーブくらいと返す気がありません。私はいやよくない返してくれと再度主張。Aさんはめんどくさい感を全面に出しながら渋々承知。とろーいとろーい動作でスリーブからカードを抜いています。複数枚のトレードだったため多少時間がかかるのはわかるんですが、とろいやっちゃなぁと思って、私はいただいたカードをファイルに差したり、抜けたスペースを整理したりして待っておりました。ま、でもその日は互いにWin-Winのトレードが出来てホクホクでしたよ。トレードっていいもんです。

それから数日後のことです。トレードファイルをなんとなく眺めていてふと気づいたのです。
「ラースのドラゴン」がない!
Aさんとトレードしたあとは、誰ともトレードしていないのになぜだろうとしばらく考えて、思い当たりました。
アレだ。スリーブだ。
つまり、こういうことです。
まずトレードを持ちかける。互いのトレードファイルを見つつ、欲しいカードを探す。この隙に、自分の本当に欲しい高いカードを安いカードのスリーブに入れる。その際、高いカードを安いカードの後ろに入れる。その後、その安いカードを欲しいと言ってトレード。スリーブは返さなくていいですよねと言ってスリーブごとカードを手に入れる。そうして、安いカードとともに高いカードを盗み取る。

そういうことかー!これは現行犯でなければ返してもらうことは不可能。何が「とろいやっちゃなぁ」だ!自分自身じゃないか、間抜けは!くそぉ!


以上、思い出の一枚でありました。
その後、私は福本作品に傾倒していくのですが、それはまた別の話。

ichinenjumirai at 18:00|PermalinkComments(0)コラム 

2014年06月04日

ゲームマーケット2014春のご報告

去る6月1日に行われましたゲームマーケット2014春にお越しくださいました皆様に感謝申し上げます。
初出展でつたない対応もあったかと思いますが、来場者の方には温かく接していただきました。
特に今回はこちらの都合で販売ブースと試遊卓が非常に離れており、販売ブースで試遊卓を案内され、試遊が終わりまた遥々販売ブースを訪ねてくださった方々には、ご迷惑をおかけしまして申し訳ございませんでした。ただそこまでして試遊やご購入をしていただいたことは本当にありがたく思っております。
試遊卓については10時半から閉場の17時までたくさんの方に訪れていただき、絶えることなくコトバモドスを遊んでいただきました。ただその中で、タイミングが合わずお待たせしてしまったことや興味を持っていただいていたのに対応できない場面があったことをお詫びいたします。
販売数については、初出展にあるまじき量を持っていったため完売とはなりませんでしたが、購入をしたい方へ閉場までお売りすることができたのは好ましいことでした。
結果完売はしなかったもののかなりの数をご購入いただき、ゲームマーケット秋で大々的に販売するほど量が残っておりません。残りは通販というかたちでお売りして、一区切りとしたいと思います。

「大怪獣コトバモドス」にかかわってくださったすべての皆様、本当にありがとうございました。
ゲーム制作時に重要なアドバイスをくださった居椿様
いち早く注目してくださったやおよろズねいじま様
裏ワンドローにて注目作としてご紹介してくださったワンドロー様、中村誠様
この世に数人しかいない外部のテストプレイヤーとして実感の伴った宣伝をしてくださった大気圏内ゲームズ様
ルールの校正やフォントについてご相談させていただいた燃素様
ルールの校正のアドバイスをいただいたかぼへる様
予約開始前から取り置きを希望してくださったひだり様、大新様
同じワードゲームを委託頒布をさせていただき色々とお世話になりましたWARA様
そのめぐり合わせをしてくださったかぶけん様
試遊卓をお貸しくださったコップレジェンド様
そのめぐり合わせをしてくださったハニー様
同人ゲーム業界について興味深いお話をしてくださった常時様、ワンモアゲーム!様、長谷川様
フォントを提供してくださった京風子様
親切に対応してくださった萬印堂様
テストプレイにご協力いただいた皆様
ご予約していただいた皆様
ご購入いただいた皆様 
試遊していただいた皆様
興味をもってくださった皆様
当日売り子として活躍してくれたわじとその彼女
試遊卓を閉場まで運営してくれた妻
当日終始ニコニコしておとなしくて泣かなかった娘

みんなありがとう!
では、またどこかでお会いしましょう。 


一年中未来
彼葉

ichinenjumirai at 18:00|PermalinkComments(0)大怪獣コトバモドス 

2014年05月31日

ゲームマーケット2014春新作「大怪獣コトバモドス」

ゲームマーケット2014春に出展します。
タイトル

ブース番号:I09
ブース名:「一年中未来」
頒布作品:「大怪獣コトバモドス」(旧ワードウボンゴ)
プレイ人数:2-5人
プレイ時間:5-20分
対象年齢:6-99才
頒布価格:2400円

試遊卓は、F22のコップレジェンド様のイベントスペースを使用させていただくことになりました。
少々距離がありますが、よろしくお願いいたします。
また、I09の当販売ブースにおいても簡略化されたルールでよろしければ、試遊できます。
GM2014s_Map_hc


ゲーム紹介
ゲーム概要
ルール公開
内容物、デザイナーズノート

Twitter:@ichinenjumirai
Twitterでは、更新情報や進捗状況などを発信しています。
箱裏web



委託頒布
SAI_taniya(サイタニヤ)様の「いろはことば」を委託頒布いたします。
ワード系のゲームです。
お題にあう言葉を一番最初に言った人が「いろはことば」すごろくの盤面をすすんでいきます。
頒布価格:2000円
箱_下側_いろは_見本

http://expo.obi.ne.jp/SAI_taniya/

ichinenjumirai at 04:18|PermalinkComments(0)大怪獣コトバモドス 

2014年05月29日

大怪獣コトバモドス紹介⑤-内容物について+デザイナーズノート的なもの

ゲームマーケット2014春で頒布します「大怪獣コトバモドス」の紹介です。
今回は「コトバモドス」のコンポーネント(内容物)についてご紹介いたします。
01aa7c99da358dbc10375914a2ec7bf5485c38ebd3
まず箱です。
A5のサイズで、表面にツヤ加工してあります。
ヴォーパルスや7つの島やテラフォーマーと同じサイズです。 このサイズのゲームは面白いものばかりで、そういったゲームの末席に加えていただきたいという願いが込められています。
が、それとは関係なくこの大きさでないとついたてが入らないのです。内容物に対してなかなかのぴったりサイズで「スカスカやないか」とはならないと思います。

016e1f14e41aa4c5c1690d91555877fc86e8a9fcf7
次にこのゲームのメインコンポーネントであります文字タイルです。
これは物凄くこだわりました
主に3点です。

一つ目にタイルの質です。
タイルをスライドさせていろいろな言葉に組み替えるので、通常のタイルではすぐに傷んでしまいます。
そういうわけで、すべてのタイルにツヤ加工をして強度をあげてあります。予算的に相当きつい部分でしたが、ここは妥協できませんでした。

二つ目にどの文字を何枚使うかということです。
日本語において使われているそれぞれの文字の頻度を様々な資料に当たり調べました。そして、何度もテストを繰り返し最適な枚数にしたつもりです。
具体例をあげますと、「と」は三枚、「ど」は一枚とする一方で、「こ」と「ご」は「こ(")」としてどちらの文字としても使えるようにしました。「ご」という文字タイルにしてしまうと、そのタイルを使って作れる言葉が少なすぎるからです。また、「く」や「へ」、「つ」や「て」など区別がつきづらいものについては、背景をグラデーションにすることで上下をわかりやすくしました。

三つ目にフォントです。
「コトバモドス」をつくるにあたって、大人が遊んで楽しいというのは大前提としてありますが、家族で遊んだ時に小学生低学年の子どもにも言葉の楽しさを知ってもらいたいという願いもありました。ですので、やわらかい印象でかつ教科書体のフォントを探していましたが、なかなかこれというものがみつからず右往左往していたところ出会ったのがあんずもじ始というフォントです。
すべての文字が手書きしたものを元につくられており、それでいて癖がなく正しい字体なのです。
このフォントは「勉強を習い始めたばかりの子どもに先生や母親が書いてあげたような文字」を目指してつくられたもので、今回低学年の子どもとも安心して遊んでもらえるようにしたいという私の願いにぴったり合ったフォントでした。
このフォントなくては「コトバモドス」は成り立たないでしょう。作者の京風子様には本当に感謝しております。

裏面はコトバモドスの手です。右上にあるのはただの白いタイルですが、何ゲームも連続で遊ぶ際に勝利マーカーとして使っていただければと思います。 
タイルは段ごとに色分けしていますが、ゲームには関係ありませんので色弱の方でも全く問題なく遊べます

013de8cdc594c32eef6008025eedca459e3b0257c2
 ついたてです。
この大きさのついたては見たことがありません。
かなり大きくて安定しています。安心して遊べる大きさです。
ここも結構予算取られましたが、ストレスなく遊んでいただきたく十分な大きさで作成しました
アートワークについてはやりたい放題させていただきました。 
ゲームシステムは結構きっちり作ったので、インディーズ感を出すならここだな、と。 
どいつも好きですが、やっぱ左上の変な犬みたいなやつ(開発ネーム:ゾンビ犬)の中毒性ヤバイです。なんかことあるごとに見ちゃいます。 

0137e6abc078f0fb9248147041275f9b08e3b840ec
筆記用具と得点チップと砂時計と説明書です。
得点チップは全部で41個。いい輝きしてますよ
筆記用具は最後までつけるか悩みましたが、ゲームやるときにそれ以外のものを用意するのって意外と手間なんですよね。
本体2300円に、プラス100円で筆記用具が付いていると思って許してください。

以上です。
これだけ入って2400円はお買い得だと思います。もし再販することになってもこの価格では出せませんので、この機会にぜひご購入ください。

ichinenjumirai at 18:00|PermalinkComments(0)大怪獣コトバモドス