2020年10月24日

「大怪獣コトバモドス」新版 通販受付

「大怪獣コトバモドス」新版の通販を行っております。
よろしくお願いいたします。

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ichinenjumirai at 23:13|PermalinkComments(0)大怪獣コトバモドス 

2018年01月11日

Caverna: Cave vs Cave / Lookout Games (2017)

カヴェルナ洞窟対決。

ウヴェの「ワーカープレイスメントを2人用にしてみよう」シリーズ。

アグリコラ2人用では、カードを撤廃し、ファミリールール(という名の運要素のないガチルール)を元にバチバチの戦いの舞台を用意し、牛や羊などの木駒に釣られて寄ってきたゆるふわゲーマーにゲームの厳しさを教える鬼となったウヴェ。

ル・アーブル2人用では、アグリコラの反省を踏まえ、ジャケに見つめ合うおじさんたちを配置し、ゲーマー向けであることを明らかにした。システムも、効果の発動回数を管理するダイヤル、資源管理のエクセルと一見パフォーマンスのように思えるギミックが必然性を持ってそこにあり、それらを駆使して1円単位で鎬を削る。エクセルと格闘する様はまさに船舶会社の事務員である。確定申告前の年末と決算を控えた年度末以外は定時で帰れるぞ。後輩には優しくしよう。海の男は無茶を言いがちだが、そいつは半人前だから気にすんな。本物はリスク回避能力が高い。海で生きるとはそういうことだ。

さて、本作カヴェルナ2人用は、ル・アーブルであらぬ方向へ行ってしまった「ワーカープレイスメントを 2人用にするプロジェクト」の基本に立ち戻った。ウヴェは知っていた。ワーカープレイスメントは、ワーカーをプレイスしなくても成立することを。ワーカーを置く効果を発動。今後はその効果を使えない。これがウヴェ式ワーカープレイスメントだ。ワーカーはもう使用できないという証でしかない。であれば、アクションタイルを獲得 発動、でもかまわない。はたして本作はワーカープレイスメント改めアクションタイルテイキングゲームとなった。

ワーカープレイスメントの行く末が奇しくもプエルトリコと一致した。いい機会なので、プエルトリコはワーカープレイスメントではないということを明らかにしておく。ウヴェ式ワーカープレイスメント(ちなみにウヴェはアッティラ流派に属すものと推測される)の本質はアクションの早取りである。却ってプエルトリコにおいてはアクションは全員が行うことになる。ここには大きな隔絶があり、ゲームデザインにおける哲学が全く違うのである。前者は、どのアクションをどのような順番で行うかを選べます。プレイヤーの創造性が刺激されます。後者は、皆が同じアクションをすることになります。その中でタイミングを見計らい他のプレイヤーよりも少しだけ得をすることを目指します。これは似て非なるものです。

閑話休題、カヴェルナ2人用においては元ゲームの洞窟の部分のみを切り取りました。アグリコラ2人用から始まったカードの配り運の廃止、市場の建物タイルをピックするというかたちを踏襲しています(とはいえ、これはアグリコラ2人用 本家カヴェルナという流れで採用されていますのでカヴェルナ2人用がこれを踏襲するのは当然ではありますし、もっと言うとむしろアグリコラだけがカードの配り運があり、ル・アーブル以降は市場に並んだ建物をピックするというかたち、さらに祈り働けにおいては市場のランダム性さえもゼロにしたわけで、それはウヴェが競技性を重視していてのことなのか、それとも公平性を重視してのことなのかはわかりませんが、ボーナンザ、マンマミーア等のカードゲームを愛したあの頃のウヴェはやはりもういないと言わざるを得ません)。アグリコラ2人用においては、市場の建物は4枚限りで、すべて公開されています。プレイヤー固有のアクションは限りなく少なく、あくまで盤面のアクションマスの取り合いです。一方カヴェルナ2人用においては、市場の建物は10枚以上、しかも徐々に公開されていきます。アグリコラに比べ、めくり運やどの建物を取るかという創造性を試される部分があり、競技性に振っていたアグリコラに比べ、カジュアルかつ自由なプレイ感を提供しています。

これは本家カヴェルナでもそうですし、続くオーディンやアルルの丘、(そしておそらくはヌースフィヨルド)でも同様です。ウヴェは、運要素をなくし公平性を担保し(プレイ順の話は置いておきますが)、運要素をなくすことで辛くなったプレイ感を、要素(勝ち筋)を増やすことで他のプレイヤーとぶつかった時も違う道へ行けば問題ないとするデザインをしています。

皮肉なことに先取りのメカニクスであるワーカープレイスメントの先取り部分をウヴェは課題として捉えていて、単に優秀なUIとしてワーカープレイスメントというメカニクス(もはやメカニクスとは呼べませんが)を採用しているのです。

本作ではワーカープレイスメントをアクションタイルテイキングゲームとしたと書きましたが、本作においても実際のところタイルの取り合いがゲームの中心ではありません。どの資源を取るかどの建物を取るかが重要です。


結論としては、ゲームエンジンとしてのワーカープレイスメントがインタラクションを生むデザインではなく、かと言ってどのように洞窟を作っていくかは建物タイルのめくりに左右されるため、てなりとまでは言いませんが良く言えばカジュアルそうでなければ中途半端な印象です。



ichinenjumirai at 21:36|PermalinkComments(0)ゲーム 

2018年01月07日

Heaven & Ale / eggertspiele (2017)

ヘヴン&エール。

キースリングの相方探しシリーズ。

エセタイムトラックと隣接タイルの発動というグレンモアの影響が見られ、お前クラマーなら誰でもいいのかよと思わせて、その実シュミットさん(シュミットとは特に関係がない)との共作である。誰なんだシュミットさん。めっさ絵上手いな。

無理に過去作との関連性を見出すのであれば、決算の回数が限られていて、それがお金を得るか勝利点を得るかという選択であれば、クラマーと一緒にalea黄金時代の一端を担ったフィレンツェの匠...と言いたいところですが、残念。これはクラマー単独作であるところのハチエンダの市場連結でしょう。

シュミットさんが、「ハチエンダのあれ流用しましょうよ。僕ハチエンダ大好きなんですよ。いやー、流石ですよね。え? あれキースリングさん絡んでないんでしたっけ?」って言って変な空気になったかどうかは知りませんが、市場のタイルの両面印刷のパターンの不一致や、5円カード10円カードの形状、ハチエンダを意識していることは明らかで、キースリングがハチエンダプロジェクトからハブにされたことを根に持っている証左と言えるでしょう。いや、カッラーラだろうという指摘についてはごもっともですというより他ありません。


さて、ゲーム内容としてはタイルを獲得して、自身のボードに配置する。これだけです。
インタラクションを、タイルのピックの部分に絞って後は箱庭でよろしくやってください、としたのはアグリコラを代表とするワーカープレイスメント的な濃度のインタラクションでさえ忌避されるようになった時流に即したものでしょう。
一方で、時流という観点からもう一つ、ドイツゲームがユーロゲームとなり、ゲームボリュームの肥大化によって強く意識されるようになった脱落。これをどうケアするかは目下の課題であります。脱落が起こらないように、プレイヤーがどの選択をしたとしてもそこそこ勝負になるように見せかけたり、実質差が出ないデザインにするところを、本作においては明らかな悪手が存在するという意味で挑戦的なデベロップとなっています。エッガートは丸くし過ぎない調整を行うパブリッシャーではありますが、インタラクションを緩めた一方で箱庭構築の失策を明確にプレイヤー自身に問うてくるデザインで、今後もゲーマー寄りのパブリッシャーとして存在感を強めてくるでしょう。
剥き出しのマルチゲームから、カタンやエルグランデという自分の利になるからと直接攻撃に正当な理由与えるデザインへ、さらには間接的なインタラクションであるプエルトリコやアグリコラ、インタラクションを陸上競技的なレースへ置き替えたドミニオン、年を経るごとに人と人とのつながりは薄れていく一方だ。
そんなマルチを忌避し、うちに引きこもりがちな今時のゲーマーを対象とするならば、「あいつのせいでうまくいかなった」を「おれのせいでうまくいかなかった」とするのは時代の要請と言えるでしょう。あぁ、スプロッターお前だけが僕らの希望だよ。

ゲームエンジンであるところのエセタイムトラックについてですが、これは大きな変更となっています。手番順も手番数も変わらないという変更を加えることでタイムトラックの良さを殺しています。遅れて残り物のタイルを得るか、それとも手番数を犠牲にして良いタイルを取るかというジレンマがタイムトラックにはありました。しかし、先のタイルを取っても、手番数が減らないのであればタイムトラックである意味は薄く、タイムトラックというよりは変則ロチェスタードラフトと言った方が誤解が少ないかもしれません。箱庭のマネジメント部分が重いため、ピックのゲーム性を軽くしたのは悪くない判断だとは思いますし、逆に見るべき場所が広がっているのは前述の自己責任のゲームデザインとしても一貫しています。

結論しては、よく出来たパズルゲーム。ガードレールがないことも評価できる。しかし、この手のゲームは慣れてくるとインタラクションが発生し、より面白くなることが多いが、本作においてはそれは期待できない。ボードの状況から狙いが読むのが億劫だし、一点を狙うということも起こりづらい。



ichinenjumirai at 00:37|PermalinkComments(0)ゲーム 

2017年12月17日

ぽんこつファクトリー説明書の補足及び誤植修正

ぽんこつファクトリー説明書の補足及び誤植修正

補足
・問題作成時
問題作成が難しい場合は、テーブル中央の余ったタイルを使用してもかまいません。
・難易度の調整(易→難)
「3文字の言葉を3個」(英語が苦手な方)
「3文字の言葉を2個、4文字の言葉を1個」(バランス)
「3文字の言葉を1個、4文字の言葉を2個」(英語が得意な方)
「4文字の言葉を3個」(英語ネイティブの方)

誤植修正
・P4 図/表の誤り
左表 プレイ人数1の行は不要です
右図 ×TAKT→○TAET

 

以上です。

ゲームマーケット販売時に添付したメモと同内容です。



ichinenjumirai at 14:13|PermalinkComments(0)ぽんこつファクトリー 

2017年10月22日

大怪獣コトバモドス/Ponkotsu Factory(ぽんこつファクトリー 製作ノート①


・大怪獣コトバモドス初版

仕事がひと段落しまして、ある程度時間が取れることがわかりましたので、ゲームマーケット2014春に申し込むことにしました。1/28が申し込み締切日でしたのでそのくらいの時期に決断したということです。その時点ではどんなゲームにするかはノープラン、サッカーのゲームが作りたいなと漠然と考えていました。ドイツゲーム歴は7 年程度でした。

そこからあーだこーだ試行錯誤を繰り返してみるもののサッカーゲームは出来上がらず、カタログ入稿期限である3/20が近づいてきました。 3/10だったでしょうか。これはまずい! 完成されられるものへの方向転換が必要であると感じました。

言葉を扱う仕事に就いているためワードゲームであれば、まともなゲームとしての着地が可能だろうという確信がありました。ですから、コトバモドスはあまり志の高くないゲームということになります。

ワードゲームに舵を切ってから一週間でゲームはほぼ完成しました。言葉で行うウボンゴということで、ワードウボンゴとしてカタログを入稿しました。ただもちろんウボンゴという名称を使用することは問題がありますので、後に大怪獣コトバモドスと改題することになります。


さて、本題でありますところのゲームシステムの成り立ちについてご説明差し上げようかと思います。

ゲームコンセプトは言葉で行うウボンゴです。"9枚の文字を組み合わせて3 つの言葉を作りいち早くウボンゴと言うか"そういうゲームです。私はそれが面白いと思いました。ウボンゴもそうですし、ハイパーロボットもそうですし、ラミーキューブにも似たようなところがあるのではないでしょうか。いずれも大好きなゲームです。

ですから、カタログ入稿時点では「答え合わせ」はありませんでした。文字タイルが矛盾なくカチッと言葉になっているわけです。それだけで気持ちがいいじゃないですか。実際の答えと合っているかどうかというのはあまり興味がありませんでした。

話が少々前後しますが、ワードウボンゴのコンセプトを実現するにあたって課題は、"どうしたら解のある出題ができるか "でした。たとえば、ハイパーロボットであればどういう配置になろうとも手数を多くすればそれは解けるはずです。また、ウボンゴにおいては、あらかじめ使用タイルと枠が決まっていてどうやっても解けないという問題はないわけです。

では、ワードウボンゴにおいてもウボンゴのようにお題カードを用意して、各自に配ってということが可能かというとそれは現実的ではありません。カードに9文字の文字が書いてあって、場にある文字タイルからその 9文字を見つけるのが大変手間です。その部分を探し物ゲームとして組み込んでしまうという手もありますが、私自身がそういった単純なピックアップを競って行うということに面白さを感じませんので、これはボツにしました。

かといって、"ランダムに配った9 枚の文字タイルを組み合わせて3つの言葉を作るゲーム" にするわけには行きません。配られた 9枚の文字タイルで3つの言葉ができる保証がないためです。文字ごとに枚数調整を行い、言葉を作りやすくはしているものの、それでは解けなかったプレイヤーを納得させることはできません。

解のある答えにする必要がある。しかし、お題カードは使えない。まともなゲームにするためにはこの部分の解決が必要でした。

解決方法は、聞けばとてもシンプルで単純なものです。プレイヤーに問題を作らせることにしました。

25枚の文字タイルをついたての裏に取り、そこから3文字の言葉を 3つ作ります。その9枚の文字タイルを裏向きにしてごちゃごちゃっと混ぜてしまえば「問題」の出来上がりです。さらにこれを早作り競争とすれば、問題作成を作業ではなく、ゲームとして楽しむことができるだろうと考えました(ただ問題作成に慣れないうちは、この早作りボーナス点のルールはゲーム参加へのハードルになってしまうので、省くことが多いです)。

ちなみに、ここで問題が作れないとゲームがストップしてしまうので、どうしても25枚の文字タイルでの作成ができない場合は場に余っているタイルを取っていいということにしています(が、これは説明書には書いてありません)。 25枚あれば3つの言葉を作れることは間違いないので、明確にその部分に対する補足はしていません。しかし、得手不得手は人それぞれですので、そのような救済措置が必要なことはあるでしょう。また、そういった救済措置の許容と早作りのゲーム性の相性が悪いので、早作りボーナス点ルールを使用しないというのも理由としては正しいものです。

さて、長くなってしまいましたが、プレイヤーに問題作成をさせることで解のある出題が可能となり、ワードウボンゴはほぼ完成となりました。そして、カタログを入稿しました。

その後は萬印堂の入稿締切である4月下旬までにアートやルールライティング、ルールの詰めをやっていくわけです。

前者は置いておいて、ルールの詰めの部分の話をします。


前述したようにこの時点では、「答え合わせ」がありません。単純に早く解いたら高い点がもらえる。何が答えだったかは関係なくとにかく矛盾なく言葉ができていたらそれでいいというルールでした。これは解けた場合には問題ないのですが、解けなかった場合にそのプレイヤーは答えを知りたがります。本当にこれで3 つの言葉が作れるのか信用ならないというわけです。だから、問題作成の際に物言いがついた時のためだけにこたえをメモしておかなければなりません。

しかし、これは面倒です。人は正当な理由なく行われる作業に苦痛を感じるものなのです。自分はちゃんと3つの言葉を作って渡しているというのに、回答者が解けずに納得いかなかった場合に備えて答えをメモしておかねばならない。あまりいいモチベーションとは言えません。では、メモせず覚えておけばいいではないかという意見もあるかと思いますが、テストプレイで 2人に1人は自分の作った言葉を忘れてしまうという結果が出ましたのでやはりメモは必要です。

意味の薄いメモだから面倒に感じる。では、メモをすることに意味をつけましょう。答え合わせをすることにしました。答え合わせをして、作った言葉と答えが一致していれば点数が与えられる。こうすれば毎回メモを公開して、点数の確認をしますので、メモをする意味が強くなります。こうして、問題作成→         問題回答→答え合わせ、という3段階のゲームとなりました。

これでゲームは完成しました。当初のワードウボンゴからは少し遠いところに来てしまいましたが、コトバモドスとなったことで、問題が回答者によって違う言葉に組み直される答え合わせの際の意外性や、作成者の作りそうな言葉を予想する楽しさなど、単に問題を用意する役割だけではなく人と人とが遊ぶ意味のあるただのパズル以上の面白いゲームになりました。


ゲームマーケット2014春(2014/6/1)の販売個数:80個くらい。残りの20個は自家通販で一週間で完売。

新作評価アンケート:7位

http://www.tgiw.info/2014/07/gm2014s-enq_result.html



なお、ワードウボンゴのコンセプトはアプリ版大怪獣コトバモドスで実現しています。出題をコンピュータに任せて、文字タイルもスマホであればただそれを表示するだけで用意が可能です。

これはただひたすら問題が降ってきてただひたすら矛盾なく3つの言葉を作り続けるゲームです。これはコトバモドスのゲームの面白さの本質を抜き出したアプリでこれはこれでもちろん面白いのですが、人と遊ぶ面白さとは別物であるなぁと感じるところではあります。


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ichinenjumirai at 09:17|PermalinkComments(0)大怪獣コトバモドス